愛犬が亡くなったとき、飼い主としては悲しみにくれる時間も必要ですが、法律で定められた手続きを忘れてはいけません。犬の飼い主には、愛犬の死亡を自治体に届け出る義務があり、これを怠ると罰則の対象となる可能性があります。この記事では、犬の死亡届の出し方、届出先、期限、必要書類、手続きの流れについて詳しく解説します。
犬が亡くなったばかりで、何から手をつければいいのかわからない…死亡届って必ず出さないといけないの?
はい、犬の死亡届は狂犬病予防法で義務付けられています。30日以内に届け出ないと罰則もありますので、できるだけ早く手続きしましょう。
犬の死亡届とは?法律で定められた飼い主の義務
犬の死亡届とは、飼い犬が亡くなった際に、飼い主が市区町村の自治体に対して提出する届出のことです。この手続きは狂犬病予防法第4条に基づいて義務付けられており、すべての犬の飼い主が対象となります。
なぜこのような届出が必要なのかというと、自治体は犬の登録情報をもとに狂犬病予防注射の案内を送付しているため、犬が亡くなったことを把握しないと、不要な案内が届き続けてしまうからです。また、犬の登録情報を適切に管理することで、狂犬病の蔓延を防ぐという公衆衛生上の目的もあります。
対象となる犬
- 生後91日以上の犬(登録義務がある犬)
- 自治体に登録済みの犬
- 飼い犬として届け出ていた犬
なお、生後90日以下の子犬や、まだ登録していなかった犬については、死亡届の提出義務はありませんが、念のため自治体に確認することをおすすめします。
犬の死亡届の届出先と期限
犬の死亡届は、犬が死亡した日から30日以内に提出する必要があります。この期限を過ぎると、罰則の対象となる可能性があるため注意が必要です。
届出先
届出先は、犬を登録した市区町村の役所または保健所です。具体的には以下のような窓口になります。
- 市区町村役場の環境課、衛生課、生活環境課など
- 保健所または保健センター
- 一部の自治体では、行政サービスセンターや支所でも受付可
自治体によって担当部署の名称が異なるため、事前に電話やホームページで確認しておくとスムーズです。
期限
狂犬病予防法では、死亡の事実を知った日から30日以内に届け出ることとされています。ただし、実際には愛犬の火葬や葬儀を済ませてから手続きする方が多いため、できるだけ早めに済ませるよう心がけましょう。
なお、自治体によってはオンラインで24時間受付している場合もあります。
犬の死亡届に必要な書類と持ち物
犬の死亡届を提出する際には、以下の書類や持ち物を準備しましょう。
必要書類
- 犬の死亡届出書:自治体の窓口で入手するか、ホームページからダウンロード可能
- 犬鑑札:犬の登録時に交付された金属製の鑑札(紛失している場合は届出時に申告)
- 狂犬病予防注射済票:最新の注射済票(ある場合のみ)
- 本人確認書類:運転免許証、マイナンバーカードなど(窓口で提出する場合)
記入する内容
死亡届出書には、以下のような情報を記入します。
- 飼い主の氏名、住所、連絡先
- 犬の登録番号(鑑札に記載されている番号)
- 犬の名前、犬種、毛色
- 死亡年月日
- 死亡の原因(病気、老衰、事故など)
犬鑑札を紛失している場合でも届出は可能ですが、その旨を届出書に記載するか、窓口で申告する必要があります。
犬の死亡届の手続きの流れ(窓口・オンライン)
犬の死亡届は、窓口での提出とオンラインでの提出の2つの方法があります。自治体によって対応が異なるため、事前に確認しておきましょう。
窓口での手続き
- 市区町村の担当窓口に行く
- 窓口で「犬の死亡届」を提出したい旨を伝える
- 届出書を記入する(事前にダウンロードして記入しておくとスムーズ)
- 犬鑑札と注射済票を返納する
- 受付完了(手数料は基本的に無料)
窓口での手続きは通常5~10分程度で完了します。混雑状況によっては待ち時間が発生することもあるため、時間に余裕を持って訪問しましょう。
オンラインでの手続き
最近では、多くの自治体がオンラインでの死亡届受付に対応しています。オンライン手続きの流れは以下の通りです。
- 自治体のホームページにアクセス
- 「犬の死亡届」のオンライン申請フォームを開く
- 必要事項を入力(飼い主情報、犬の登録番号、死亡日など)
- 送信ボタンを押して完了
- 後日、犬鑑札と注射済票を郵送または窓口に返納
オンライン手続きなら24時間いつでも申請できるため、忙しい方や窓口に行く時間が取れない方におすすめです。
犬の死亡届を出さないとどうなる?罰則はある?
犬の死亡届を提出しないと、狂犬病予防法違反として罰則の対象となる可能性があります。具体的には、20万円以下の罰金が科される場合があります。
また、届出をしないままでいると、以下のようなデメリットもあります。
- 狂犬病予防注射の案内が届き続ける:自治体から毎年送られてくる注射の案内が停止されず、精神的な負担になることも
- 次の犬を登録する際に混乱が生じる:同じ飼い主で複数の犬が登録されたままになると、管理が煩雑になる
- 行政指導の対象になる:自治体によっては、未届け状態が続くと確認の連絡が来ることも
実際には、すぐに罰金が科されるケースは少ないですが、法的義務である以上、きちんと手続きを済ませることが大切です。
狂犬病予防注射の届出も忘れずに
犬が亡くなった際には、死亡届だけでなく、狂犬病予防注射の接種状況についても確認しておくことが重要です。
もし、愛犬が亡くなる直前に狂犬病予防注射を受けていた場合、その注射済票も死亡届と一緒に返納する必要があります。また、逆に注射を受けていなかった場合でも、死亡届を提出することで、今後の注射案内が自動的に停止されます。
注射済票の返納方法
- 窓口で死亡届と一緒に提出
- オンライン申請の場合は、後日郵送または窓口に持参
- 紛失している場合は、届出時にその旨を申告
注射済票の返納は義務ではありませんが、自治体の記録を正確に保つためにも、できるだけ返納するようにしましょう。
犬以外のペットは死亡届が必要?
犬の死亡届は法律で義務付けられていますが、猫やその他のペットについては、基本的に死亡届の提出義務はありません。
猫の場合
猫は狂犬病予防法の対象外であり、登録義務もないため、死亡届の提出は不要です。ただし、一部の自治体では任意で猫の登録制度を設けている場合があり、その場合は死亡の連絡をしたほうが良いでしょう。
その他のペット
うさぎ、ハムスター、鳥類、爬虫類などのペットについても、死亡届の提出義務はありません。ただし、特定動物(ワニ、毒ヘビなど)を飼育していた場合は、自治体への届出が必要になることがあります。
マイクロチップを装着していたペットの場合は、動物ID普及推進会議(AIPO)のデータベースに死亡登録をすることが推奨されています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 犬の死亡届はいつまでに出せばいい?
A. 犬が死亡した日から30日以内に届け出る必要があります。期限を過ぎると罰則の対象となる可能性があるため、できるだけ早めに手続きしましょう。
Q2. 犬鑑札を紛失した場合はどうすればいい?
A. 犬鑑札を紛失していても死亡届は提出できます。届出書にその旨を記載するか、窓口で申告してください。登録番号がわからない場合は、自治体のデータベースで確認してもらえます。
Q3. 引っ越し先で犬が亡くなった場合、どこに届け出る?
A. 犬を登録した元の自治体に届け出る必要があります。引っ越し後に犬の登録変更をしていた場合は、新しい住所地の自治体に届け出てください。
Q4. 代理人でも死亡届は提出できる?
A. はい、家族や代理人でも提出可能です。ただし、自治体によっては委任状が必要な場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
Q5. 郵送でも死亡届は提出できる?
A. 多くの自治体で郵送による提出も可能です。届出書と犬鑑札、注射済票を同封して、担当窓口宛に送付してください。詳細は自治体のホームページで確認できます。
Q6. オンラインで死亡届を出した後、鑑札はどうすればいい?
A. オンライン申請後は、犬鑑札と注射済票を郵送または窓口に返納する必要があります。返納方法は自治体によって異なるため、申請完了メールや自治体のサイトで確認してください。
Q7. 死亡届に手数料はかかる?
A. 犬の死亡届の提出に手数料はかかりません。無料で手続きできます。
まとめ
愛犬との別れは辛く悲しいものですが、飼い主としての最後の責任として、死亡届の提出は忘れずに行いましょう。狂犬病予防法で義務付けられているこの手続きは、30日以内に市区町村の窓口またはオンラインで完了できます。
犬鑑札と注射済票を準備し、届出書に必要事項を記入するだけで手続きは完了します。窓口に行く時間がない場合は、オンライン申請や郵送も活用できるため、自分に合った方法で手続きしてください。
また、届出を怠ると罰則の対象となるだけでなく、不要な案内が届き続けるなどのデメリットもあります。愛犬との思い出を大切にしながら、適切に手続きを進めていきましょう。
【免責事項】本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的アドバイスを提供するものではありません。自治体によって手続きの詳細が異なる場合がありますので、必ずお住まいの市区町村にご確認ください。








