高齢者見守りの自治体サービス|無料・低額で使える制度一覧

一人暮らしの親が遠方にいる場合や、高齢のご夫婦だけで暮らしている場合、「もし体調が急変したら」「認知症が進んでいないか」と心配になる方は多いのではないでしょうか。

しかし、民間の見守りサービスは月額数千円から1万円以上かかるケースが多く、費用面で躊躇してしまうこともあります。

実は、全国のほとんどの自治体では、高齢者向けの見守りサービスを無料または低額で提供しています。

民生委員による訪問、緊急通報システムの貸与、配食サービスによる安否確認など、その内容は多岐にわたります。

本記事では、自治体が実施する見守り制度の種類、対象者、利用方法を詳しく解説します。

「親に見守りサービスを勧めたいが、費用がネック」「自治体の制度があるなら使いたい」とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

40代女性

親が一人暮らしで心配だけど、毎月お金がかかるサービスは負担が大きくて…

目次

自治体が提供する見守りサービスとは

自治体が提供する見守りサービスとは、市区町村が独自に実施する高齢者の安否確認・生活支援制度です。

全国のほとんどの自治体が、何らかの形で高齢者見守りに関する取組を行っています。

総務省の調査によると、一人暮らし高齢者の増加と核家族化の進展により、地域の見守り機能が低下していることが背景にあります。

こうした状況を踏まえ、多くの自治体では緊急通報システムの貸与、民生委員による訪問、配食サービスによる安否確認など、複数の見守り制度を組み合わせて提供しています。

見守りサービスの目的

自治体の見守りサービスが目指すのは、孤独死の防止、緊急時の迅速な対応、そして認知症の早期発見です。

高齢化と核家族化が進む中、一人暮らしの高齢者や高齢夫婦のみの世帯が増加しており、地域の見守り機能が低下しています。

東京都23区では、各区が独自の見守りネットワークを構築しています。

例えば足立区では「孤立ゼロプロジェクト」として、民生委員や地域住民が役割分担しながら、日常的な声かけや訪問を通じて支援を必要とする方を早期に発見する取組を行っています。

葛飾区では「かつしかあんしんネット」として、郵便局・新聞配達・ガス会社などの事業者と連携し、業務中に異変を察知した場合に区へ連絡する体制を整えています。

自治体の見守りサービスは、地域全体で高齢者を支える仕組みとして機能しています

見守りサービスが必要な理由

  • 高齢者の孤独死件数は年々増加傾向にある
  • 認知症高齢者の行方不明事案も増えている
  • 体調急変時、早期発見が生死を分けるケースが多い
  • 家族が遠方に住んでいて、頻繁に様子を見に行けない

自治体サービスと民間サービスの違い

自治体の見守りサービスと民間の見守りサービスには、それぞれ特徴があります。

自治体サービスは無料または低額で利用できる一方、民間サービスは充実した内容が多いものの有料です。

自治体サービスは税金で運営されているため、費用負担が軽い点が最大のメリットとされています。

一方、民間サービスは契約ベースで運営されており、24時間対応や駆けつけサービス、カメラ見守りなど、より手厚いサポートを受けられます。

以下の比較表で、自治体と民間の違いを整理しました。

項目 自治体サービス 民間サービス
費用 無料〜月額1,000円程度 月額3,000円〜10,000円以上
対応時間 日中のみ(夜間対応なしの場合も) 24時間365日対応が多い
サービス内容 訪問・電話確認・緊急通報システム センサー・カメラ・駆けつけ・生活相談
対象者 65歳以上・要件あり 年齢制限なし・誰でも契約可
申込方法 地域包括支援センター・役所窓口 企業に直接申込・オンライン契約可

どちらが優れているというわけではなく、状況や予算に応じて使い分けることが大切です。

自治体サービスだけでは不安な場合、民間サービスと併用することで、より安心感を高められます。

50代男性

自治体のサービスは無料なのは助かるけど、夜間も対応してもらえるのかな?

無料で使える自治体の見守り制度

自治体が提供する見守り制度の中には、完全無料で利用できるものが複数あります。

特に、民生委員による訪問や地域ボランティアの見守り活動は、費用負担なく利用できる代表的なサービスです。

まずは無料で使える制度を知り、活用できるものから始めることをお勧めします。

民生委員による訪問・声かけ(完全無料)

民生委員による訪問・声かけは、地域の民生委員が定期的に高齢者宅を訪問し、安否確認や相談に応じる制度です。

民生委員は厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員であり、担当地域において介護や子育てに関する相談、支援活動を行っています。

定期的な安否確認や声かけを行う見守り支援も活動の一つとして位置づけられており、対象地域に居住している方であれば誰でも無料で利用できます。

訪問頻度は自治体や地域によって異なりますが、月1〜2回程度の訪問または電話での確認が一般的とされています。

福岡県福智町では、民生委員と地域住民が役割分担・連携しながら見守り活動を実施しており、買い物支援も併せて行うケースがあります。

民生委員による見守りは、地域に根ざした顔の見える関係の中で行われるため、高齢者の孤立感を和らげる効果も期待できます

民生委員に相談したい場合

  • 自治体の福祉課・保健課に問い合わせる
  • 地域包括支援センターに相談する
  • 9月〜12月頃、民生委員が高齢者見守り調査で訪問するケースもある

地域ボランティアによる見守り活動(無料)

自治体が育成したボランティアが、定期的に高齢者宅を訪問する見守り活動も無料で利用できます。

この取組は、地域福祉計画の一環として実施されており、民生委員と連携しながら地域全体で見守り体制を構築しています。

ボランティアは自治体が実施する研修を受講しており、高齢者との接し方や緊急時の対応方法を学んでいます。

訪問時には日常的な会話を通じて体調や生活状況を確認し、異変を感じた場合は民生委員や地域包括支援センターに連絡する仕組みです。

地域によっては、ボランティアが「見守り」と「買い物支援」を月1回程度、10〜20分の訪問で行っているケースもあります。

ボランティアによる見守りは、地域とのつながりを保ちながら安心して暮らせる環境づくりに貢献しています。

事業者連携による「ながら見守り」(無料)

事業者連携による「ながら見守り」とは、郵便配達員や新聞配達員、ガスの検針員などが、日常業務の中で高齢者の異変に気づいた場合に自治体へ通報する仕組みです。

東京都では、47の事業者・団体と「都と事業者との連携による高齢者等を支える地域づくり協定」を締結しています。

業種は金融、交通、コンビニエンスストア、物流・配達、ライフラインなど13分野にわたり、従業員が業務中に「郵便物がたまっている」「何日も洗濯物が干されていない」「呼びかけに応答がない」といった異変を察知した場合、区や市町村に連絡する体制が整っています。

具体的な協定先には、郵便局、新聞販売店、ヤクルト、生協、ガス会社、電力会社、コンビニチェーンなどが含まれます。

高齢者本人や家族が特別な手続きをする必要はなく、協定に基づき事業者が自主的に見守りを行う点が特徴です。

ただし、この仕組みは「異変があった場合の通報」が主であり、定期的な安否確認ではない点に注意が必要です

ながら見守りの対象となる「異変」の例

  • 郵便物や新聞が何日もたまっている
  • 洗濯物が何日も干しっぱなしになっている
  • 電気メーターが長時間動いていない
  • 呼びかけに応答がない、様子がおかしい
相談者

無料で使えるサービスがこんなにあるんですね!まずはこれから始めてみたいです。

低額で使える自治体の見守り制度

自治体には、無料ではないものの月額1,000円以下で利用できる低額の見守り制度も多数あります。

特に、緊急通報システムや配食サービスは、多くの自治体が実施している代表的な制度です。

住民税非課税世帯の場合、無料または減額されるケースが多いため、まずは自治体の窓口に問い合わせてみることをお勧めします。

緊急通報システム(無料〜月額1,000円程度)

緊急通報システムとは、ボタン一つで緊急センターや登録された協力員に通報できる機器を貸与する制度です。

多くの自治体が実施しており、一人暮らしの高齢者や持病のある高齢者世帯を対象としています。

緊急通報装置にはペンダント型、据え置き型、携帯電話型などがあり、自治体によって貸与される機器の種類は異なります。

通報を受けた緊急受信センターは、あらかじめ登録された近所の協力員や親族に連絡し、状況確認を依頼します。

必要に応じて救急車や消防車が出動し、委託業者の緊急要員が駆けつける体制が整っています。

また、緊急受信センターから月2〜3回程度、利用者に定期的な連絡を行い、安否確認をする仕組みもあります。

住民税非課税世帯については、多くの自治体が利用料金を無料としており、経済的負担を最小限に抑えられます

自治体名 対象者 利用料金
川崎市 65歳以上の一人暮らし、持病のある方 月額500円〜1,000円(非課税世帯は無料)
杉並区 65歳以上の一人暮らし、高齢者のみ世帯 月額数百円(非課税世帯は無料)
吹田市 65歳以上の一人暮らし、身体障害者 月額500円程度(非課税世帯は無料)
つくばみらい市 65歳以上の一人暮らし、要支援・要介護認定者 無料(非課税世帯)

申し込み方法は各自治体によって異なりますが、要支援や要介護認定を受けている方はケアマネジャーに、それ以外の方は地域包括支援センターや市町村の高齢者窓口に相談することが一般的です。

配食サービス(1食500〜800円、見守り込み)

配食サービスとは、弁当などを宅配し、受け取る高齢者の安否確認も行うサービスです。

配達するのは民間企業や地域のボランティア、NPO法人などで、自治体が事業を委託している形です。

福島県いわき市では、市の委託を受けた民間事業者の配達員が高齢者等の居宅を訪問して弁当を配達する際、安否確認を併せて実施しています。

利用者に異変があり緊急を要する場合には、地区保健福祉センター、ケアマネジャー、親族等に直ちに連絡される体制です。

大阪市では、見守りを目的とした配食を行う「生活支援型食事サービス事業」を実施しており、配達時に利用者の所在が不明な場合は再配達を行います。

再配達時にも安否の確認ができない場合は、親族等の緊急連絡先に連絡し、異常を確認した場合は関係機関に通報する仕組みです。

配食サービスの利用料金は1食あたり500円〜800円程度が多く、週3回配達の場合は月額6,000円〜10,000円程度となります。

栄養バランスの取れた食事提供と見守りを同時に受けられる点が、このサービスの大きなメリットです。

配食サービスのメリット

  • 栄養バランスの取れた食事を自宅で受け取れる
  • 配達時に顔を見て安否確認ができる
  • 調理の負担が減り、火の不始末リスクも下がる
  • 配達員との会話で孤立感が和らぐ

家庭ごみ訪問収集(無料)

家庭ごみ訪問収集とは、ゴミ出しが困難な高齢者世帯に対し、自治体職員や委託業者が自宅まで訪問してゴミを回収し、その際に安否確認も行う制度です。

高齢者支援の一環として実施されており、一人暮らしや高齢者のみの世帯で、身体的にゴミを集積所まで運ぶことが困難な方が対象となります。

収集時には声かけを行い、応答がない場合や異変を感じた場合には、地域包括支援センターや緊急連絡先に通報する体制が整っています。

この制度は基本的に無料で利用できるケースが多く、申請は自治体の環境課や高齢福祉課で受け付けています。

ゴミ出しという日常的な困りごとの解決と見守りを兼ねた、実用性の高いサービスとされています。

軽度生活援助(無料〜低額)

軽度生活援助とは、一人暮らしの高齢者などが、日常生活の軽作業を依頼できる制度です。

電球交換、簡単な掃除、庭木の水やり、ゴミ出しなど、介護保険サービスでは対応できない軽作業を、自治体が育成したヘルパーやシルバー人材センターの会員が行います。

訪問時には作業とともに安否確認も行われ、体調や生活状況に変化がないか確認されます。

利用料金は自治体によって異なりますが、無料または1回数百円程度の低額で利用できるケースが多いとされています。

介護保険の対象外であっても、日常生活で困っていることがあれば、地域包括支援センターに相談することで利用できる場合があります。

60代男性

配食サービスなら、食事の心配もなくなるし、訪問してもらえるから安心だね。

\ 自治体サービスと併用できます /

認知症の気づきも得られる見守りサービスを見る ▶

※ カメラ不使用・工事不要で始められます

センサー・IoT機器を使った見守り制度

近年では、センサーやIoT機器を活用した見守り制度を導入する自治体が増えています。

人感センサーやドアセンサーを設置し、一定時間動きがない場合に家族や緊急連絡先に通知する仕組みです。

自治体によっては機器購入費用の一部を補助する制度もあり、プライバシーを守りながら見守りを受けられる点が評価されています。

人感センサー・ドアセンサー貸与

人感センサー・ドアセンサー貸与とは、生活動線に設置したセンサーが一定時間動きを検知しない場合、家族や緊急連絡先に通知する機器を貸与・補助する制度です。

横浜市では「高齢者見守り・安否確認機器補助事業」として、対象機器の購入費用の一部を補助しています。

吹田市では、緊急通報システムと併せて人感センサーを設置し、24時間以上動きがない場合に通報される仕組みを提供しています。

センサーは、トイレや居室など日常的に動く場所に設置され、一定時間(12時間〜24時間)動きがない場合、登録された家族や緊急連絡先にメールや電話で通知されます。

カメラと異なり、プライバシーを侵害せずに見守りができる点が特徴です。

補助額や対象機器は自治体によって異なりますが、初期費用の半額〜全額を補助するケースや、機器そのものを無償貸与するケースがあります。

申請方法は、地域包括支援センターまたは自治体の高齢福祉課に問い合わせることが一般的です。

電力・水道使用量モニタリング

電力・水道使用量モニタリングとは、ライフラインの使用状況から異変を検知する見守り方法です。

東京電力や大阪ガスなどのライフライン事業者と自治体が協定を結び、電力や水道の使用量が一定期間ゼロまたは異常に多い場合、家族や自治体に通知する仕組みです。

高齢者本人が特別な操作をする必要がなく、日常生活を送るだけで見守りが機能する点が特徴とされています。

ただし、この仕組みは自治体と事業者の協定に基づく場合が多く、すべての自治体で利用できるわけではありません。

民間の有料サービスとして提供されているケースもあるため、利用を希望する場合は自治体窓口またはライフライン事業者に確認することをお勧めします。

センサー見守りの注意点

  • 機器の貸与台数に限りがある自治体が多い
  • 申請から設置まで数週間〜数ヶ月かかる場合がある
  • Wi-Fi環境が必要な機器もある
  • あくまで「動きの有無」を検知するもので、認知症の気づきには別の仕組みが必要

自治体見守りサービスの対象者・申し込み方法

自治体の見守りサービスを利用するには、一定の条件を満たす必要があります。

対象者の要件や申し込み手続きは自治体ごとに異なるため、事前に確認することが大切です。

ここでは、一般的な対象者の条件と申し込みの流れを解説します。

対象者の条件(自治体ごとに異なる)

自治体の見守りサービスの対象者は、概ね65歳以上の一人暮らし高齢者、または高齢者のみの世帯とされています。

ただし、自治体によって年齢条件、世帯条件、介護認定の有無などの要件が異なります。

以下は一般的な対象者の例です。

  • 年齢条件: 65歳以上(自治体によっては60歳以上、75歳以上など)
  • 世帯条件: 一人暮らし、または高齢者のみの世帯(日中独居も含む場合がある)
  • 介護認定: 要支援・要介護認定の有無は問わないケースが多い
  • 持病: 緊急通報システムは持病のある方を優先する場合がある
  • 住民税: 非課税世帯は無料、課税世帯は有料となる制度がある

また、身体障害者手帳を持つ方や難病患者など、高齢者以外でも対象となる制度があります。

詳細な要件は各自治体のホームページや窓口で確認できます。

対象外と思っても、相談してみると利用できるケースもあるため、まずは地域包括支援センターに問い合わせることをお勧めします

申し込み窓口と手続きの流れ

自治体の見守りサービスを利用する場合、地域包括支援センターまたは自治体の高齢福祉課に相談するのが基本です。

以下は一般的な申し込みから利用開始までの流れです。

申し込みから利用開始までの流れ

STEP 1: 相談

地域包括支援センター、または自治体の高齢福祉課に電話・来所して相談します。要支援・要介護認定を受けている方は、ケアマネジャーに相談することもできます。

STEP 2: 申請

必要な書類(申請書、本人確認書類、所得証明書など)を提出します。自治体によっては、訪問調査が行われる場合もあります。

STEP 3: 審査・決定

申請内容が審査され、利用可否が決定されます。審査期間は自治体によって異なりますが、1週間〜1ヶ月程度が一般的です。

STEP 4: サービス開始

緊急通報システムの設置、民生委員への連絡、配食サービスの開始など、具体的なサービスが始まります。

申請から利用開始までの期間は、制度や自治体によって異なります。

緊急通報システムの場合、機器の在庫状況によっては数週間から数ヶ月待つこともあるため、早めに相談することが大切です。

相談者

地域包括支援センターってどこにあるんですか?

地域包括支援センターは、各市区町村に複数設置されており、中学校区ごとに担当エリアが決まっています。

お住まいの住所を管轄するセンターは、自治体のホームページや役所窓口で確認できます。

自治体見守りサービスのメリット・デメリット

自治体の見守りサービスには、費用面や信頼性の高さといったメリットがある一方、対応時間やサービス内容に制約があるケースもあります。

ここでは、メリットとデメリットを整理し、自治体サービスが自分や家族に合っているか判断する材料を提供します。

メリット

自治体の見守りサービスには、以下のようなメリットがあります。

  • 費用が無料〜低額: 民間サービスと比べて経済的負担が軽く、住民税非課税世帯はさらに減免されるケースが多い
  • 地域とのつながりができる: 民生委員やボランティアとの交流を通じて、孤立感が和らぎ、地域の一員として支えられる実感が得られる
  • 公的制度なので信頼性が高い: 自治体が運営または委託しているため、サービスの継続性や個人情報保護の面で安心感がある
  • 複数の制度を組み合わせて利用できる: 緊急通報システム+民生委員訪問+配食サービスなど、複数の制度を同時に利用できる

特に、経済的な負担を抑えつつ、地域に根ざした見守りを受けられる点は、自治体サービスならではの大きなメリットです

デメリット

一方で、自治体の見守りサービスには以下のようなデメリットもあります。

  • 対応時間が限定的: 民生委員の訪問や配食サービスは日中のみで、夜間や休日は対応しないケースが多い。緊急通報システムは24時間対応のものもあるが、駆けつけ体制が整っていない自治体もある
  • カメラ・センサーは貸与台数に限りがある: 人感センサーや緊急通報装置は予算の関係で台数が限られており、申請から設置まで数ヶ月待つこともある
  • 認知症の早期気づきには限界がある: 自治体サービスの多くは「安否確認」が主目的で、認知機能の変化を継続的にモニタリングする仕組みは少ない
  • 申請から開始まで時間がかかる場合がある: 審査や訪問調査があるため、すぐに利用開始できないケースがある

特に、夜間や休日の対応が不十分な点、認知症の早期発見に特化していない点は、自治体サービスの弱点として認識しておく必要があります

自治体サービスだけでは不安なケース

  • 親が持病を持っており、夜間に体調が急変することが心配
  • 認知症の初期症状が見られ、日常行動の変化を把握したい
  • 一人暮らしで、毎日の安否確認がないと不安
  • 遠方に住んでおり、頻繁に様子を見に行けない

自治体サービスで足りない部分を補う方法

自治体の見守りサービスは費用面で優れていますが、対応時間や頻度、認知症の早期発見といった面では不十分なケースもあります。

そうした場合、民間の見守りサービスと併用することで、より安心感を高めることができます。

24時間対応の民間見守りサービスとの併用

自治体サービスは日中のみの対応が多いため、夜間や休日も含めた24時間体制で見守りたい場合は、民間サービスとの併用が効果的です。

例えば、自治体の緊急通報システム(日中の定期確認あり)と、民間のセンサー見守りサービス(24時間異変検知)を組み合わせることで、時間帯の隙間を埋められます。

民間サービスには、ALSOKやセコムのホームセキュリティ型、郵便局の訪問型、象印のポット型など多様な選択肢があります。

費用は月額3,000円〜10,000円程度かかりますが、駆けつけサービスや24時間のコールセンター対応が含まれるため、遠方に住む家族にとっては安心材料となります。

自治体サービスで基盤を作り、不足部分を民間で補うという考え方が、コストと安心感のバランスを取る上で有効とされています。

認知症早期発見に特化したサービス(アイシル訴求)

自治体の見守りサービスは「安否確認」が主な目的であり、認知機能の変化を継続的にモニタリングする仕組みはほとんどありません

認知症の初期症状は、日常生活のちょっとした変化(同じことを何度も聞く、物の置き場所を忘れる、簡単な計算ができなくなる)として現れますが、離れて暮らす家族がそれに気づくのは困難です。

こうした課題に対応するため、近年では認知症の早期気づきに特化した見守りサービスも登場しています。

例えば「アイシル」は、センサーによる24時間見守りに加えて、押しボタン式の認知症早期気づき機能(特許取得済み)を搭載しています。

この機能は、利用者が毎日決まった時間にボタンを押すことで、認知機能の変化をデータとして記録し、家族やケアマネジャーと共有できる仕組みです。

カメラは一切使用せず、プライバシーを守りながら見守りができる点も特徴とされています。

工事不要で設置でき、自治体の見守りサービスと併用することも可能です。

自治体サービスで「安否確認」を行い、民間サービスで「認知症の気づき」を得る、という多層的な見守り体制が、これからの高齢者支援では重要になります

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※ カメラ不使用・工事不要・自治体サービスと併用できます

50代女性

自治体のサービスと民間を組み合わせれば、費用も抑えつつ安心できそうですね。

地域別・自治体別の見守りサービス事例

全国の自治体では、地域の実情に合わせて独自の見守りサービスを展開しています。

ここでは、先進的な取組を行っている自治体の事例を紹介します。

自分の住む自治体で同様の制度があるか確認する際の参考にしてください。

東京都の取組

東京都では、都と事業者が連携した「ながら見守り」の仕組みを構築しているほか、各区が独自の見守り事業を展開しています。

足立区「孤立ゼロプロジェクト」

民生委員や地域住民が役割分担・連携しながら、日常的な声かけや訪問を通じて支援を必要とする方を早期に発見する取組です。

火災発生時に自動で119番通報する火災安全システムの貸与も行っています。

また、73歳以上の方を対象に無料マッサージを実施するなど、健康増進と見守りを兼ねたサービスも提供しています。

葛飾区「かつしかあんしんネット」

一人暮らしの高齢者や認知症の方を対象とした見守り相談窓口を設置しています。

郵便局、新聞配達、宅配業者などと協定を結び、業務中に異変を察知した場合に区へ連絡する「ながら見守り」を実施しています。

大田区「見守り・支え合いネットワーク」

地域の見守り活動を担う団体や事業者を登録し、ネットワークを構築しています。

高齢者だけでなく、障害者や子育て世帯など、地域全体で支え合う体制を目指しています。

大阪府の取組

大阪市「生活支援型食事サービス」

見守りを目的とした配食を行う事業で、配達時に利用者の所在が不明な場合は再配達を実施します。

再配達時にも安否確認ができない場合は、親族等の緊急連絡先に連絡し、異常を確認した場合は関係機関に通報する体制です。

吹田市「緊急通報システム・人感センサー」

緊急通報システムと人感センサーを組み合わせた見守り体制を提供しています。

24時間以上動きがない場合に通報される仕組みで、プライバシーを守りながら安否確認ができます。

その他の先進自治体

横浜市「高齢者見守り・安否確認機器補助」

人感センサーやGPS機器など、見守りに使用する機器の購入費用の一部を補助する事業を実施しています。

対象機器は幅広く、家族のニーズに合わせて選べる柔軟性があります。

川崎市「高齢者等緊急通報システム」

65歳以上の一人暮らしや持病のある方を対象に、緊急通報装置を貸与しています。

住民税非課税世帯は無料、課税世帯は月額500円〜1,000円で利用できます。

福智町(福岡県)「民生委員と地域住民の連携」

民生委員と地域住民が役割分担し、見守りと買い物支援を月1回程度、無料で行っています。

小規模自治体ならではの顔の見える関係の中で、きめ細やかな支援が行われています。

自分の自治体のサービスを調べる方法

  • 自治体のホームページで「高齢者 見守り」「緊急通報」などで検索
  • 地域包括支援センターに電話で問い合わせる
  • 自治体の高齢福祉課・介護保険課の窓口を訪問する
  • 民生委員に相談する

よくある質問(FAQ)

Q自治体の見守りサービスは誰でも使えますか?
A

自治体の見守りサービスは、65歳以上の一人暮らし高齢者または高齢者のみの世帯が対象となるケースが多いですが、具体的な要件は自治体によって異なります。年齢条件、世帯条件、介護認定の有無などが設定されている場合があります。また、身体障害者手帳を持つ方や難病患者も対象となる制度があります。詳細はお住まいの自治体のホームページや地域包括支援センターで確認することをお勧めします。

Q費用は本当に無料ですか?
A

民生委員による訪問、地域ボランティアの見守り、事業者連携による「ながら見守り」は完全無料です。緊急通報システムや配食サービスは、住民税非課税世帯であれば無料、課税世帯の場合は月額数百円〜1,000円程度の費用がかかるケースが多いとされています。センサー機器の貸与・補助は自治体によって異なります。費用の詳細は申し込み時に確認してください。

Q申し込みから利用開始まで何日かかりますか?
A

申請から利用開始までの期間は、制度や自治体によって異なります。民生委員による訪問や配食サービスは比較的早く開始できるケースが多いですが、緊急通報システムやセンサー機器の貸与は、機器の在庫状況や設置工事の必要性により、数週間から数ヶ月かかる場合があります。審査や訪問調査が必要な場合は、さらに時間がかかることもあります。早めに相談することが大切です。

Qプライバシーは守られますか?
A

自治体の見守りサービスは、個人情報保護法に基づいて運営されており、プライバシーに配慮した仕組みになっています。人感センサーやドアセンサーは「動きの有無」のみを検知し、カメラのように室内の様子を映すことはありません。民生委員や配食サービスの配達員には守秘義務があり、知り得た情報を第三者に漏らすことは禁止されています。ただし、緊急時には親族や関係機関に連絡される場合があります。

Q民間サービスとの併用は可能ですか?
A

自治体の見守りサービスと民間の見守りサービスは、基本的に併用が可能です。自治体サービスで基盤を作り、夜間対応や認知症の早期発見など不足する部分を民間サービスで補うことで、より安心感を高められます。例えば、自治体の緊急通報システムと民間のセンサー見守りを組み合わせる、配食サービスと24時間駆けつけサービスを併用する、といった使い方が考えられます。

Q引っ越した場合はどうなりますか?
A

自治体の見守りサービスは、その自治体に住民登録している方が対象となるため、引っ越しによって住民票を異動した場合、それまで利用していたサービスは終了となります。引っ越し先の自治体で改めて申請が必要です。引っ越しが決まったら、早めに新しい自治体の地域包括支援センターに連絡し、利用できる見守りサービスを確認することをお勧めします。転居前後で見守りに空白期間が生じないよう、計画的に手続きを進めましょう。

Q認知症の早期発見には使えますか?
A

自治体の見守りサービスは「安否確認」が主な目的であり、認知機能の変化を継続的にモニタリングする仕組みはほとんどありません。民生委員や配食サービスの配達員が異変に気づいた場合には報告されますが、初期段階の微細な変化を捉えるのは困難です。認知症の早期発見を重視する場合は、押しボタン式の認知症気づき機能を持つ民間サービス(アイシルなど)や、地域包括支援センターでの定期的な認知機能チェックを併用することをお勧めします。

相談者

自治体のサービスについてよく分かりました。まずは地域包括支援センターに相談してみます。

まとめ

自治体が提供する高齢者見守りサービスは、無料または低額で利用できる安心の制度です。

民生委員による訪問、緊急通報システムの貸与、配食サービスによる安否確認、センサー機器の補助など、多様な制度が用意されています。

住民税非課税世帯であれば、多くのサービスを無料で利用できる点は大きなメリットです。

ただし、対応時間が日中に限定される、認知症の早期発見には不十分といった制約もあります。

自治体サービスだけで不安な場合は、民間の見守りサービスと併用することで、時間帯や機能の隙間を埋めることができます。

特に、認知症の初期症状が見られる場合や、夜間の体調急変が心配な場合は、専門的な民間サービスの活用も検討してください。

まずは地域包括支援センターに相談し、自分や家族の状況に合った制度を確認することから始めましょう

自治体の制度を基盤として、必要に応じて民間サービスを組み合わせることで、費用を抑えつつ安心感を高めることができます。

一人暮らしの親や高齢のご夫婦が、地域とのつながりを保ちながら安心して暮らせる環境づくりに、この記事が役立てば幸いです。

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免責事項

本記事は、自治体が提供する高齢者見守りサービスに関する一般的な情報提供を目的としており、個別の自治体における制度内容を保証するものではありません。

各自治体によって、サービスの種類、対象者の条件、利用料金、申請方法などは異なります。

ご利用を検討される場合は、必ずお住まいの自治体の地域包括支援センターまたは高齢福祉課にお問い合わせください。

本記事の内容は2026年4月時点の情報に基づいており、今後制度が変更される可能性があります。

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