遺言書の書き方と費用|自筆証書と公正証書の違い・法務局保管制度まで解説【2026年最新】

「遺言書は財産が多い人だけが書くもの」と思っていませんか。

実際には「財産が少ない」「兄弟仲が良い」という家庭でも、遺言書がなかったためにトラブルになるケースは少なくありません。

種類別の書き方・費用・保管のルールまで整理します。

※法律に関する内容です。具体的な手続きは公証役場・弁護士・司法書士にご相談ください。

目次

遺言書の種類と比較

種類 自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言
費用 ほぼ無料(用紙代のみ) 数万〜十数万円程度 数万円程度
証人 不要 2名必要 2名必要
法的確実性 形式不備で無効になるリスクあり 高い 中程度
保管 法務局保管制度を利用可 公証役場が原本保管 公証役場に保管
家庭裁判所の検認 必要(法務局保管の場合は不要) 不要 必要

最も安全・確実なのは公正証書遺言です。費用はかかりますが、形式不備で無効になるリスクがなく、家庭裁判所の検認も不要です。

自筆証書遺言の書き方ルール

自筆証書遺言には厳格なルールがあり、ひとつでも違反すると無効になります。

  • 全文を自筆で手書きすること(ワープロ・パソコン不可)
  • 日付を正確に記入(「○年○月○日」まで明記。「○年○月吉日」は無効)
  • 氏名の署名と押印(認印でも可とされるが実印が確実)
  • 財産目録のみパソコン作成可(2019年改正後)。ただし各ページに署名・押印が必要

「全文自筆」の要件を満たさない遺言書は法的に無効です。少しでも不安がある場合は専門家への確認をお勧めします。

公正証書遺言の費用

財産の総額(目安) 公証役場への手数料(目安)
100万円以下 5,000円程度
300万円以下 9,000〜11,000円程度
1,000万円以下 17,000〜23,000円程度
3,000万円以下 23,000〜43,000円程度
5,000万円以下 43,000〜61,000円程度

上記は公証役場への手数料のみです。弁護士・司法書士に作成を依頼する場合は別途報酬が発生します。

弁護士・司法書士への依頼報酬は10〜30万円程度が目安とされています。専門家に相談することで遺言の内容が法的に確実になります。

法務局の遺言書保管制度

2020年7月から、自筆証書遺言を法務局(遺言書保管所)に預ける制度が始まりました。

  • 手数料:3,900円(1件)
  • 保管中は原本が安全に管理される
  • 法務局保管の場合、家庭裁判所の検認が不要
  • 死亡後に相続人が閲覧・交付請求できる

自筆証書遺言を選ぶ場合は、この保管制度の活用が強くお勧めされています。

遺言書に書けること・書けないこと

書ける(法的効力が生じる)こと

  • 不動産・現金・株式などの財産分配
  • 遺言執行者の指定
  • 認知・相続人廃除

書いても法的効力がないこと

  • 葬儀の方法・埋葬場所の希望(参考情報にはなる)
  • ペットの世話の依頼
  • 家族へのメッセージ(付言事項として記載は可能)

法的効力のない希望事項はエンディングノートに書くのが適しています。

まとめ

  • 最も確実な遺言書は公正証書遺言。費用は財産額に応じて数万円程度
  • 自筆証書遺言は費用がかからないが、形式不備で無効になるリスクがある
  • 自筆証書遺言は法務局の保管制度(3,900円)の活用が推奨されている
  • 「財産が少ないから不要」は誤り。相続人がいる限り遺言書は有効な備え

本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的なアドバイスではありません。具体的な内容は弁護士・司法書士・公証役場にご相談ください。

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