死亡後の手続き一覧|期限・窓口・忘れがちな手続きまでチェックリスト形式で解説

目次

死亡直後(24時間以内)の必須対応

家族が亡くなった直後は、深い悲しみの中でも速やかに動かなければならない手続きがあります。

まず最初に行うべきことは、かかりつけ医または救急への連絡です。

病院で亡くなった場合は担当医が死亡診断書を作成しますが、自宅で亡くなった場合はかかりつけ医に連絡して往診を依頼します。

死亡診断書(または死体検案書)は、その後のすべての手続きに必要な最重要書類です。複数枚をコピーして保管しておくことをおすすめします。

葬儀社への連絡

死亡が確認されたら、葬儀社への連絡も24時間以内に行うことが一般的です。

深夜・早朝を問わず24時間対応の葬儀社がほとんどのため、時間を気にせず連絡して構いません。

7日以内の手続き|死亡届・火葬許可証

日本の法律では、死亡を知った日から7日以内に死亡届を市区町村役場に提出する義務があります。

死亡届と死亡診断書は同一の用紙になっており、医師が記入した死亡診断書の左半分が死亡届の記入欄となっています。

死亡届の提出と火葬許可証の取得

死亡届の提出先は、死亡地・本籍地・届出人の所在地いずれかの市区町村役場です。

死亡届を提出すると、同時に火葬許可証が発行されます。

死亡届の提出は葬儀社が代行してくれることが多く、事前に依頼しておくと手続きの負担を軽減できます。

年金受給者死亡届の提出

故人が年金を受け取っていた場合は、年金受給者死亡届を日本年金機構に提出する必要があります。

提出期限は国民年金が14日以内、厚生年金が10日以内です。

14日以内の手続き|健康保険・介護保険・住民票

健康保険・介護保険の資格喪失手続き

故人が国民健康保険に加入していた場合は、市区町村役場で資格喪失の届け出を14日以内に行います。

介護保険被保険者証は、資格喪失届と一緒に市区町村役場に返却します。

葬祭費(国民健康保険)または埋葬料(社会保険)の給付を申請できる場合があるため、窓口で確認しておくことをおすすめします。

3ヶ月以内の手続き|相続放棄・限定承認の期限

相続放棄とは、被相続人(故人)の財産も負債も一切引き継がないという選択です。

相続放棄・限定承認ともに、「相続の開始を知った日から3ヶ月以内」に家庭裁判所に申述する必要があります。

故人の財産状況(預金・不動産・負債)を早めに調査し、3ヶ月以内に判断できるよう準備することが大切です。

期間内に何もしないと単純承認(すべての財産と負債を相続する)したとみなされます。

10ヶ月以内の手続き|相続税申告・遺産分割

相続税の申告と納付は、被相続人が亡くなった日の翌日から10ヶ月以内が期限です。

基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人数」で計算されます。

相続人間で意見が対立する場合は、弁護士や家庭裁判所の調停を活用することで解決の糸口が見つかることがあります。

士業別の役割分担表|どの専門家に頼むべきか

士業 主な対応業務 費用目安
司法書士 相続登記・遺産整理・法定相続情報一覧図の作成 5万〜20万円程度
税理士 相続税申告・相続税対策・税務調査対応 遺産総額の0.5〜1%程度
行政書士 相続関係書類の収集・遺産分割協議書の作成 5万〜15万円程度
弁護士 相続トラブルの解決・遺産分割調停・交渉 30万〜100万円程度

司法書士は不動産の名義変更(相続登記)が中心業務で、2024年4月からは相続登記が義務化されました。

相続人の間でトラブルが生じた場合は、交渉権を持つ弁護士への依頼が適切な選択です。

年金返還リスク|停止手続きをしないと返還請求が来る

年金受給者が亡くなった場合、年金の停止手続きが遅れると大きなリスクが生じます。

死亡後に振り込まれた年金は、本来受け取る権利がない「不正受給」にあたります。

死亡後に振り込まれた年金を使用してしまうと、後日日本年金機構から返還請求が届くことになるため注意が必要です。

年金の停止手続きと未支給年金の請求(死亡月分まで受け取れる権利)は同時に確認しておくことをおすすめします。

マイナンバーカード・免許証・パスポートの返納

マイナンバーカードは、死亡届の提出後に市区町村役場が自動的に失効させる手続きを行います。不正利用防止のために市区町村役場に返納することが望ましい対応です。

運転免許証は、警察署または運転免許センターに返納します。

パスポートは、死亡により自動的に失効しますが、旅券事務所または市区町村役場に返納することが推奨されています。

銀行口座凍結と解除手順

金融機関は名義人の死亡を確認すると、原則として口座を凍結します。凍結後は預金の引き出し・送金・引き落としなどの取引が停止されます。

葬儀費用など当面の資金は、凍結前に引き出しておくことを検討する方もいますが、相続手続きに影響する可能性もあるため慎重な判断が必要です。

凍結された口座を解除するには、遺産分割協議書・相続人全員の印鑑証明書・戸籍謄本などの書類を金融機関に提出することで解除手続きが進められます。

2019年7月以降、家庭裁判所を通じた仮払い制度も整備されており、葬儀費用などの緊急資金を引き出せる場合があります。

よくある質問

Q. 死亡届の提出は誰でもできますか?

死亡届の届出義務者は、同居の家族・同居していない親族・同居者・家主・地主などです。実際には葬儀社が代行することが多く、委任状なしで提出できる場合があります。

Q. 相続放棄をすると、故人の年金の未支給分も受け取れなくなりますか?

未支給年金は相続財産ではなく、受け取る権利のある遺族固有の権利とされています。そのため、相続放棄をしても未支給年金を請求できる場合があります。詳細は年金事務所に確認することをおすすめします。

Q. 故人の口座からATMで引き出しをしてしまいました。問題ありますか?

故人名義の口座から無断で引き出しを行うことは、他の相続人の権利を侵害する行為となる可能性があります。後のトラブルを避けるためにも相続人全員で話し合いの上、適切に処理することが重要です。

Q. 10ヶ月の相続税申告期限に間に合わない場合はどうなりますか?

申告期限を過ぎると、延滞税や無申告加算税が課せられる場合があります。期限内に申告が難しい場合は、税理士に相談し概算での申告を行うことで延滞税の軽減を図ることができます。

まとめ

死亡後の手続きは非常に多岐にわたり、それぞれに期限があります。

24時間以内の葬儀社連絡から始まり、7日以内の死亡届提出、14日以内の健康保険手続き、3ヶ月以内の相続放棄の判断、10ヶ月以内の相続税申告と、段階的に進める必要があります。

特に年金の停止手続きと相続放棄の期限は見逃しがちなポイントのため、早めの対応が重要です。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談・税務相談を提供するものではありません。具体的な手続きについては、市区町村役場・専門家にご相談ください。

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